最近の健康ブームで麦飯・玄米が食される様になってきましたが、味の点では白米に及ばないですね。しかし麦飯・玄米には、白米よりもかなりの栄養素が含まれています。だからこそ食されているワケですが、戦国武将にも白米より麦飯・玄米のほうを好んでいた人がいました。有名なのが徳川家康
家康がまだ岡崎城(愛知県岡崎市)の城主だった頃、徳川家中では夏の間中、主食は麦飯だったと伝わります。もちろん家康の方針で、家康も率先して麦飯を食べていました。そしてこのエピソードが残ります。
あるとき側近が気を利かせて、茶碗にたくさんの白米を入れ、その上に麦飯をわずかばかり乗せて家康の食事に出しました。そうすると家康が喜ぶと思ったのでしょう。しかし家康はその側近に、『家臣がたくさん討ち死にしているときに、私だけ贅沢しては申し訳が立たない。私はただケチで麦飯を食べているのではなく、もっと多くの軍資金を捻出させるためにこうしているのだ。』と言ったそうです。
そのほか、普段は粗食にして、月に数回美食すれば満足と思うようにせよという話や、後の駿府城時代に城内で消費する漬物をわざと塩辛くして、少ない漬物でご飯を食べようとした話が残れさています。天下を取った徳川家康の性格を知る事ができるオイシイお話でした。