【掛川城レビュー7/8】
掛川城に行った時、掛川城とセットで巡っておきたい城があります。
それが掛川城から徒歩10分の所にある掛川古城です。
『古城ってなんですか?』
という質問が聞こえてきそうですが、戦国時代、最初にこの周辺に築かれた城は掛川古城のほうでした。
戦国時代初期の文明五年(1473)頃に駿河国守護の今川義忠が、東遠江を支配するために家臣である朝比奈泰凞(やすひろ)に掛川古城の築城を命じ城主にました。
その後、朝比奈氏は泰凞、泰能(やすよし)、泰朝(やすとも)と3代続きますが、泰能の時代に掛川城を築いて移っています。
そして今川家が滅び、武田家も消え豊臣秀吉によって天下が統一され、徳川家康が関東移封になった後、山内一豊が掛川にやってきた時、掛川城を大きく改修したといわれています。
いわば掛川古城は、掛川城の前身の城ということですね。
さて、そんな掛川古城ですが、現在では掛川市立第一小学校の北にある龍華院というお寺になっています。
では、早速行ってみましょう!
龍華院は小山の上にあります。
この小山こそがかつての掛川古城なのです。
ちなみに車でも来る事ができるし、参拝者用の無料駐車場もあります。
でも私の感想ですが、龍華院に登る坂がかなり急で、駐車場に入るには直角に近い左カーブがあるので、あまり大きな車はオススメできません。
できれば軽自動車くらいが良いと思いました。
駐車場の下は墓地になっていますが、見方によっては細長い曲輪、つまり帯曲輪に見えなくもないです。
龍華院の本堂横に霊屋(おたまや)がありますが、この平地が掛川古城の本丸です。
ここに今川氏真も来ていたワケですわ。
本丸でチェックしておきたいのは、この土塁ですね。
土塁とは、敵の侵入を食い止めるための土の壁の事です。
数百年経っている現在でもしっかりと残っています。
ちなみにこちらは二の丸。
ここも削平地になっており、こちらは公園になってます。
掛川古城で一番のポイントは堀!
私の感想ですが、掛川古城で一番の見どころというかポイントは、本丸と二の丸の間にある堀だと思います。
なぜかというと、谷みたいに深く、現在でもかなり遺構が残っているからです。
例えば敵が二の丸から攻めてきて、次に本丸を攻めようとしますよね?
するとこの堀を渡らなければならないのですが、甲冑着てこの深さの堀を這い上がる事ができるんだろうか…
守備側は本丸に立て籠もっているワケなので、這い上がってくる敵を上から攻撃…みたいに妄想が広がりますね。
ちなみに本丸側から堀を見ると、こんなカンジです。
やはり深い。
実際、この掛川古城は城攻めに遭ったワケですが、その時に具体的にどこからどう攻められたとか、どういう経緯で攻められたという、詳細みたいな記録までは残っていません。
しかしここも歴史の現場というか、戦国の現場なんですよね。
掛川城から十分に歩いてくる事ができるので、この掛川古城も掛川城とセットで訪れてみてください。
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