山梨県甲府市の要害山城は武田信玄の生誕地といわれる山城。標高は約780m、比高は約260mで続日本100名城にも認定されています。この記事では見どころが多い要害山城でも個人的に印象に残った3つの特徴をお伝えします。
まずはスタンプ
要害山城の続日本100名城のスタンプが置いてある場所は、JR甲府駅前の甲府市藤村記念館の中です(入場無料)。電車だと甲府駅から徒歩数分。でも車だと駅前なので有料駐車場に停めるしかありません。
■スタンプ帳はどこにある?
日本100名城、続日本100名城のスタンプ帳は本屋で普通に販売しています。なのでまずはあなたの近所の本屋をチェックしてみてください。もし無かったらネット通販でも買えます。
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要害山城の駐車場
では要害山城の駐車場です。藤村記念館から6km弱の距離があるので、車だと便利です。駐車場代は無料。ここから山に登って行きます。
登城口
登城口には案内看板、縄張り図そして杖がありました。ここから右手奥に登って行きます。この場所でチェックしておきたいのは縄張り図。その理由は要害山の全体像がわかるからです。
縄張り図と3つのポイント
これが登城口にある縄張り図。深草園地から要害山城に登るとなると、山をぐるっと周るので今回の駐車場側から登ったほうが無難です。ではここで個人的に印象的だった要害山城の3つのポイントをお伝えします。
(1)石垣の城でした
まず意外だったのは城内のいろんな場所に石垣を見ることができたという点。記録では要害山城は武田信玄の父・武田信虎(藤村記念館前の銅像の人)が築いた城といわれているので、その次代にこれだけの石垣の城があったのか?というのが疑問。
ただ武田氏滅亡後、豊臣氏や徳川氏の家臣が甲斐を領有したので、その時に改修したものかもしれません。でもそう考えても江戸時代前、または江戸時代初期ですね。
(2)武田信玄の生誕地
本丸に建つ武田信玄公誕生之地の石碑。これは城の遺構ではありませんが、私的には要害山城のポイントだと思います。あそ武田信玄がここで生まれたんだ~!
ちなみになぜこんな山城で出産されたのか?という理由は以下の通り。信玄が生まれた大永元年(1521)頃、武田氏は駿河の今川氏と争っていました。
そんな中、今川家臣・福島正成率いる軍勢が甲府に迫ることがあり、この時、既に懐妊(妊娠)していた信虎の正室・大井夫人は詰城である要害山へ退いていたといわれ、信玄は要害山城で生まれたと考えられています。
(3)そのまま残る防御の工夫
これは本丸を突き抜けて北側で見つけた遺構。本丸方面を向いているので攻め寄せる敵側の視点です。両脇の竪堀で土橋を作り、その先には右しか曲がれない曲輪があるのですが、上の曲輪から攻撃できるという、えげつない防御のしくみが残っています。
これは別の場所にあった土橋と堀切ですが、堀切の続面に石垣がありました。甲府市教育委員会の説明看板には護岸の石垣とありますので、魅せる石垣ではなく崩れないように土留の石垣なのでしょう。工法は野面積みです。
注意事項
今回実際に登ってみて注意したいなと思ったのは、いくつかの倒木です。乗り越える時に滑ったりつまづいたりする危険もあるので、無理と思ったら引き返しましょう。
所要時間と私の感想
要害山の所要時間は登って一通り巡って降りる、これで約90分でした。私の感想ですが、土の城と思いきや城内のいろんな場所で野面積みの石垣を見ることができて良かったです。また竪堀や土橋を巧みに使った防御の遺構もわかりやすく、山城を堪能できました。